リーキーガット症候群とは「腸管からの漏れ」です。
説明の前提としまして、まず腸内には3つ働きがあります。
1、食べたものから栄養を摂取する。
2、化学物質や腸内細菌といった健康に害を及ぼす恐れのあるものが血流に入ることを防ぐ。
3、免疫グロブリンという科学物質を保ち、腸内細菌と異種タンパク質と結合させて腸壁に付着するのを防ぐ。
そして1について。
専門用語になりますが、身体が腸から栄養分を吸収するために使う経路は経細胞経路、傍細胞経路の二つがあります。
経細胞経路を使って栄養分は上皮細胞の中を通り、
傍細胞経路を使って栄養分は上皮細胞同士の間を通る。
この細胞同士の結合は密着結合と呼ばれ、非常に複雑です。
その密着結合(わずか10~15オングストロームの長さ)の能力の問題をリーキーガット(腸管からの漏れ)と表現するそうです。
つまり細胞間の隙間ということでしょうか。
この部分が正常に作動していないと、通しても良いもの(栄養)と阻止すべきもの(危険性のあるもの)が正しく監視されず、本来は漏れてはいけないもの(腸内細菌や毒素、腐敗ガス、未消化栄養素…等)が漏れ出してしまい、体内での炎症の発生に繋がるわけです。
この漏れ出したものにより、アレルギー反応に繋がります。
身体はそれらを異物ととらえて防御しようとするわけです。
こうして、代表的なところでは小麦や大豆などが完全に消化される前に血液内に侵入してしまい、それがアレルギーとなっていくわけです。
リーキーガット症状を生じさせるものとしては、主に以下があります。
・グルテンに含まれるタンパク質(グリアジン)
・精製糖
・オメガ6脂肪酸の過剰摂取
・抗生物質
・塩素処理した飲料水
・薬品
・ストレス
このほかにもたくさんあります。
そして。
漏れてはいけないものが漏れ出すことで生じる可能性がある病気が主に以下です。
・関節リウマチ
・食物アレルギー
・喘息
・湿疹
・炎症性腸疾患
・HIV
・糖尿病
・自閉症
・アルツハイマー
・パーキンソン病
など。
またアメリカでは子宮内膜症や卵巣チョコレートのう胞を持つ女性の体質も、リーキーガット症候群という診断をするそうです。
その体質改善は婦人科やアレルギー内科、スキンケア内科によって行われる、と。
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ただ、実はアレルギーの原因については、こうした医学的なことばかりとも言えなさそうです。
また次回書きます。
(参考:『腸の力であなたは変わる』(デイビッド・パールマター著)他)