■フェリチンの値が低いと「隠れ鉄欠乏状態」に
私も今40代の後半に差し掛かり、世間的には更年期です。
更年期の女性は、大半の方が鉄が不足していることがわかっています。
この鉄不足を調べるには、通常は血液検査でヘモグロビン値を見るわけですが、ヘモグロビン値は基準値の範囲でも、実はこのヘモグロビン以外の鉄分が不足しているために鉄欠乏状態となっている可能性があります。
それが「フェリチン」です。
フェリチンはタンパク質に囲われた鉄であり、体内の鉄の供給元になっています。
フェリチンは私が受診した婦人科の更年期ドッグでは血液検査項目に入っていましたが、一般の検診での血液検査の項目には含まれていません。
フェリチンの値が知りたい人は、検査項目に加えてもらえるよう病院に相談してみるといいのかもしれません。
■鉄補給は「非ヘム鉄」「ヘム鉄」のどちらにする?
ところで。
ヘモグロビン値やフェリチンの値が低い場合、「では鉄を補給しよう」という話になりますよね。
問題はこの鉄の選び方です。
鉄剤には、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。
ちょっとこの2種の鉄の違いについて見ていきますと…
非ヘム鉄とは病院で一般的に処方されるフェロミア50mg/錠、フェロ・グラデュメット105mg/錠、インクレミンシロップ5%などです。
一方、ヘム鉄は病院では処方はされず、サプリメントで販売されています。
この2種の鉄の大きな違いは、吸収率と消化管への影響、そして体への副作用です。
最初から言ってしまえば、ヘム鉄が優れています。
ヘム鉄は消化管からの吸収率が非ヘム鉄の数倍の早さといわれ、効果が早く実感できます。
非ヘム鉄は吐き気や胃痛等の副作用が多く、継続できなくなる方が非常に多いのですが、ヘム鉄にはこうした副作用がいっさいありません。
薬の副作用に超敏感な私でさえもないので、本当に無いのだと思います。
ただヘム鉄の問題点。
ひとつは、病院では処方されない。
そしてドラッグストアで販売されている有名なメーカーのヘム鉄などは効果は✖。
安いヘム鉄は要注意です。
たとえパッケージに鉄の含有が10㎎とか書かれていても、実際はその〇分の1です。
添加物だらけです。
良質なヘム鉄のサプリメントを入手したい場合、MSSやヘルシーパスなどの商品を購入するのが良いのですが、こうなると医療機関の受診が必要なケースが多い。
オーソモレキュラー療法を行う医療機関です。
受診する手間を省きたいという方はネットで通販をするという手はありますね。
■中には「ヘム鉄」を摂らないほうがいい人も…
そして、ここは盲点でもあるのですが…ヘム鉄を継続して飲んでいい人、飲まない方がいい人という問題も出てきます。
特に腸内環境があまり良くない人が摂ると、カンジダ菌の増殖に繋がる可能性があります。
カンジダ菌って本来誰でも持っているものですが、免疫が落ちると増殖しやすいのです。
カンジダ菌が増殖すると、様々な大きな病気に繋がっていきますから…やはりこれは気をつけたほうがいいようです。
目安としては、女性であれば婦人科でカンジダ膣炎などを指摘されたことがある方の場合、摂り方には気をつける必要があるようです。
元々ニキビが出やすいとか、子宮内膜症などの症状が続いている方、これまでロキソニンやアスピリンなどの非ステロイド系抗炎症薬を常用してきているような方も、腸内環境が弱っている可能性があります。
いろいろと書いてしまいましたが、貧血やめまいが多く、これは鉄欠乏?と疑われるようでしたら、まずはフェリチンの値を調べてみるのがよいでしょう。
私個人的には鉄が不足すると頭痛もありますが、他の方はどうなのでしょう?
大雑把ですが、以上鉄の摂り方についてでした。