以前も少し触れたAGEのこと。
AGE=「蛋白糖化最終生成物」という老化物質のことで、加齢のひとつの指標でもある。
糖尿病など慢性の高血糖状態があるような人は、体内のあちこちでタンパク質に糖が結びつき、細胞などが変質、劣化することでAGEができ上がってくるという。
一方で、健康な人でもAGEがたくさん含まれた食事を摂ることで、体内にAGEが蓄積されていくとも。
AGEは主にはブドウ糖、果糖など甘い物やメイラード反応(※)による焦げ、あと過酸化物質が多い揚げ物などにも含まれる。
※肉の焦げやホットケーキの茶色い部分、カラメルなど。
また煙草の煙などにも含まれるという。
↓これはメイラード反応。
そして食べ物からのAGEも糖尿病、また循環器疾患、神経系疾患などの原因となったり、ガンのリスクを高めたり、不妊にも影響してくるという。
(ヨーロッパではAGEが高い人ほど直腸ガンに2倍なりやすいという話もある)
またAGEが増えるとミネラルバランスが崩れることから、筋骨格低下の要因にも繋がっていくとも。
ではAGEはどうしたら減らせるのか?
これが…いったん溜まったAGEは不可逆的であると^^;
やはり避けたいところだ。
で、
今からでもどうしていけば、この体内のAGEを避けられるのか。
久保明先生によると、体全体に吸収されたAGEのうち、1/3は食事由来であると。
↓AGEが増えない調理の順番。
また経口摂取したAGEのうちの7~10%は組織中に蓄積されてしまうと。
(血中と組織のAGEは一致しない)
さらに残り3分の1は尿中に排出されるという(ただ排出のプロセスでも再吸収が生じるということ)。
食生活を意識するだけでもだいぶ軽減される可能性があるということなのかな?
そういえば以前、医療機器メーカーの担当者から「高齢である90歳くらいの人たちは今どきの若い人たちより糖化指数が低い傾向がある」という話を聞いた。
昔は食べ物が違うし、庶民は調理法もシンプルだったはずだから、AGEが蓄積される理由はあまりなかったのだろう。
いつも結論が似ているけれど、やはりここでも昔の食事に戻すのがAGE対策の近道のようだ。
これら以外にも、運動不足、睡眠不足、精神ストレスも蓄積の原因といわれる。
そんなわけで、まずは食事由来のAGEを抑えることを意識した食生活をしたいものだ。