(内容)
1、腸内細菌の基礎、そして乳酸菌生産物質とは
・腸内細菌とは?
・腸内細菌のバランスは年齢とともに悪くなる?
・なぜ、善玉菌を増やすことが大切なの?
・「善玉菌優勢」だからといって安心してはダメ?
・いよいよ当サイトで販売している乳酸菌生産物質のこと
・乳酸菌生産物質とは
・バイオジェニックスとは何か?
・プロバイオティクス・プレバイオティクスとの違い
2、ニキビにも乳酸菌生産物質が効果的
・「うつ病=皮膚疾患の罹患率が高い」に着目
・プロバイオティクスがニキビや酒さに効く理由
・村上医師による皮膚とプロバイオティクスQ&A
3、長寿を望むのであれば、この善玉菌を!!
・酪酸菌とは善玉菌の一種
・日本各地の長寿の腸内細菌を調べたところ…
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1、腸内細菌の基礎、そして乳酸菌生産物質とは
ここからは、乳酸菌生産物質の説明に入る前に、腸内細菌の基礎について書いていきます。
■腸内細菌とは?
私達の腸内には100種類、100兆個もの細菌が棲んでおり、ビフィズス菌のような善玉菌もいれば、大腸菌などの腐敗菌に代表される悪玉菌もおり、また健康状態によって善玉菌の働きをしたり、悪玉菌の働きをしたりする日和見菌が存在します。
これらの腸内細菌が一定のバランスで腸内環境を保ち、健康の舵取りをしているのです。
■腸内細菌のバランスは年齢とともに悪くなる?
善玉菌を代表するビフィズス菌は赤ちゃんの頃が最も多く、大腸内の腸内細菌の95~100%を占めると言われます。
しかし赤ちゃんが離乳食を摂るようになると、腸内細菌のバランスは成人のパターンへと変化し、全体の10~20%程度に善玉菌が減少します。
老年期になると、ビフィズス菌はさらに減少し、全く検出されなかった個体も見られるようになります。
■なぜ、善玉菌を増やすことが大切なの?
私達が毎日摂取する食事は腸内細菌によって様々な物質へと変換され、腸壁を通じ、体内へと取り込まれます。
しかし、腸内細菌のバランス(善玉菌・悪玉菌)により変換される物質が大きく異なってくるのです。
このことから、腸内細菌のバランス状態は栄養の消化、吸収、代謝、免疫等にさまざまな影響を及ぼすと言われています。
善玉菌優勢のバランスによって、毎日の健康維持を目指しましょう。
■「善玉菌優勢」だからといって安心してはダメ?
前項で述べた通り、善玉菌優勢の腸内環境にする事はとても大切です。
しかし現代の日本では、急激な食生活の変化に伴い、高脂肪、高タンパク、低食物繊維、食品添加物の摂取が「生活習慣病」の一因とされています。
50年前と比較し肉類摂取量は10倍以上に増えました。
必要以上の脂肪分は腸内Q&A細菌により有害物質へと変換されてしまいます。
一時的に善玉菌が優勢な状態だとしても、毎日食べる食事内容が悪ければ、すぐに悪玉菌優勢となり有害物質へと変換されてしまいます。
良い腸内環境(腸内細菌バランス)を維持する為には善玉菌の好む食事を意識して摂取する事もとっても大切な事なのです。
■いよいよ当サイトで販売している乳酸菌生産物質のこと
当サイトで販売させて頂いている乳酸菌生産物質とは乳酸菌、すなわち善玉菌によって作り出される発酵代謝産物を有効成分として、腸内フローラを介さずに直接作用する特徴をもった物質です。
近年、乳酸菌業界で区分されているプロバイオティクス(※1)、プレバイオティクス(※2)のどちらにも属さない新たな分野、バイオジェニックス(※3)にて存在しております。
バイオジェニックスの語源は"biogenic-「生物により生成された」"という意味があり、当サイトの乳酸菌生産物質を開発した(株)バイオジェノミクスでは数多くの微生物(自社菌株)を保有し、厳重に管理しております。
人由来の菌株から動物由来、植物由来菌株までの同定試験を終えた菌株を、凍結保存および凍結乾燥アンプルとして保管しており、現在、新たな新規微生物株(植物由来菌株)を収集し、 分離、探索を進めております。
このような菌株を日々強化・培養し、乳清培地や豆乳培地にて長時間共棲培養を行い、濾過・精製し得られた原液を乳酸菌生産物質にして、様々なニーズに応じた商品提供を行っているのです。
(※1)プロバイオティクス:生菌として腸内フローラを介して機能するもの。(※2)プレバイオティクス:腸内有用菌を増殖させて機能するもの。
(※3)バイオジェニックス:腸内フローラを介すことなく直接機能するもの。
まだまだわかりにくいかも知れないので、以下で(株)バイオジェノミクスよりご提供頂いた資料を一部改変してお見せします。
乳酸菌(善玉菌)が作り出した物質(乳酸菌生産物質)があることによって、 腸内では乳酸菌を始めとする善玉菌が増殖しやすい環境となり、悪玉菌を減少させてバランスを整えるように作用してくれます。
〈乳酸菌生産物質とは〉
◆乳酸菌生産物質とは
健康に良いとされる乳酸菌は、乳酸菌そのものの働きよりも、乳酸菌が作り出す産生物質にこそ大きな力があると言われており現在注目を集めています。
乳酸菌生産物質は「乳酸菌(生菌利用)」そのものではなく、選び抜かれた複数の善玉菌を1次培養(単菌培養)から始まり、 2次→3次→4次(本培養)迄の工程を共棲培養という特殊な培養法によって得られた発酵代謝産物の総称です。
そもそも、微生物には何かを取り込み何かを作り出すという特徴があります。
本来、健康に良いとされる腸内の善玉菌においても、私たちの食事を栄養源とし、さまざまな有効物質を産生し健康維持へと貢献しています。
※例/納豆
納豆菌(バチルス菌)が蒸した大豆を栄養源とし取り込み発酵し、ネバネバ状(納豆キナーゼ)を作り出す。
私達の腸内細菌も同じく、毎日の食事を栄養源としてさまざまな物質を作りだしています。このとき大事な事が2つあります。
1つ目は、「腸内細菌のバランス」すなわち善玉菌が優勢か悪玉菌が優勢かという事。2つ目は、「入ってくる栄養源の問題(食事=腸内細菌のエサとなる)」です。
善玉菌が好む食習慣なのか、それとも悪玉菌が好む食習慣なのか。
現代では、乳酸菌そのものを取り込む考え方よりも乳酸菌が作り出す産生物質こそが私達の健康のカギを握っていると言われています。
(皮膚科医・村上コメント)
プロバイオティクスについて「生きて腸に届く」ということが余りにも強調されていますが、 たとえ「生きて腸に届いた」としても一定期間の経過を経て死滅あるいは体外へ便として排泄されてしまいます。
決して自身の菌以外は生着しないこともわかっています。
またプロバイオティクスの効用は、実は乳酸菌などが死んでいても生きた菌と同様の効果があることも 最近の研究で明らかになってきています(定義ではこうした死菌を摂取する場合はプロバイオティクスではなくなります。こうした商品も実際に販売もされています)。
だからこそ、より大切なのは自身の善玉菌を育て増やす育菌なのだと思います。
ただし、プロバイオティクスによっても一定の効果が得られますし、継続することで下記のような様々な効果も期待されており、比較的安価であることからも継続して摂取することをお勧めします。
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光岡知足:「プロバイオティクスの可能性」
(明治「ヨーグルトの研究者たち」より引用)
プロバイオティクスの代表的食品であるヨーグルトなどをとると、腸の中に生息する善玉菌であるビフィズス菌が増殖し、ウェルシュ菌などの悪玉菌を抑え、 腸内細菌のバランスを整え腸内環境を良いものにしていきます。
これは、糞便中の腐敗産物の減少、便の臭いも少なくなることでわかります。
腸内に棲んでいるビフィズス菌が作り出す乳酸や酢酸が腸を刺激して、ぜん動を活発にするので、便通もスムーズになります。
このことは、大腸ガンや乳ガンの予防にも有効です。
これが「お腹の調子を整える(整腸作用)食品」に認められている表示内容です。
しかし、まだ表示内容としては認められていませんが、プロバイオティクス関連の学会では、次のような効用がすでに認識されています。
●カルシウムと乳酸が結合することで、カルシウムの吸収率が良くなります。
●タンパク質からは、乳酸発酵により牛乳の約4倍の必須アミノ酸ができて肝臓の疲労をとり強くします。
●豊富に含まれているビタミンA、B2は胃の粘膜の抵抗力を高め、修復する働きをします。
●ビタミンA、B1、B2、パントテン酸、ビオチン、コリンなどが含まれ、疲労回復や肌に潤いを与えます。
●バランスの良い栄養分と優れた消化吸収で、乳幼児や病気の人、お年寄りなどの栄養補給に最適です。
●血液中のコレステロール値を下げる働きをします。
●ラクトトリプチドなどが含まれていたヨーグルトは、高血圧を積極的に予防します。
●乳酸菌の菌体自体が免疫力を高めます。
●食物繊維と同様の働きをする乳酸菌の菌体成分が、腸内フローラのバランスを改善し、血糖値の急上昇を抑え、糖尿病の予防、治療に効果があります。
●生きた乳酸菌自体が乳糖分解酵素を持ち、乳糖を分解するため、牛乳では腹痛や下痢を起こす体質の人も、ヨーグルトなら安全です。
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ここからは、もう少しバイオジェニックスについて詳しく見てみましょう。
(株)バイオジェノミクスと同じく乳酸菌生産物質を商品提供している光英科学研究所のHPから引用改変します。
■バイオジェニックスとは何か?
「バイオジェニックス」とは、世界に冠たる東京大学名誉教授の光岡知足先生によって近年提唱された言葉です。
バイオジェニックスは、私たちもサプリメントなどを介して摂取することが出来るごく身近なものなのですが、同じようなプロバイオティクス、プレバイオティクスという考え方に比べれば、 一般的にはあまり知られていません。
光岡先生の文献による定義では、直接、あるいは腸内フローラを介して 「免疫賦活、コレステロール低下作用、血圧降下作用、整腸作用、抗腫瘍効果、抗血栓、造血作用などの生体調節・生体防御・疾病予防・回復・老化制御などに働く食品成分」と説明されています。
簡単に言うなら、「サプリメントとして、これを摂取すれば、直接的にまたは腸内環境の改善とともに、身体に良い影響を与えることが出来る成分」といったところでしょうか。
バイオジェニックスの代表格といえるのが乳酸菌生産物質です。この乳酸菌生産物質を私たちなりの見解で表現するならば、「乳酸菌が人の腸内で毎日生産している物質、すなわち腸の中で(ビフィズス菌などの)善玉菌が作り出している人の健康を正常に維持させるための物質」そのもののこと、という風にいえるでしょう。
■プロバイオティクス・プレバイオティクスとの違い
私たちの健康に寄与する機能性食品は、大きく分けて「プロバイオティクス」「プレバイオティクス」「バイオジェニックス」の3つのいずれかから成り立ちます。
では、その3つの違いとはどんなものでしょう?
バイオジェニックスは、下の表の通り、腸内フローラを介することなく身体に直接作用することが、プロバイオティクス、プレバイオティクスとの大きな違いとなります。
またバイオジェニックスは「生物により生成された」という語源の通り、タンパク質、酵素反応などで生成される二次代謝物であり、有機化合物(無機化合物は除外)であることがその条件となります。
※1 プロバイオティクス
植物由来の乳酸菌(醸造乳酸菌)から作られたぬか漬け、味噌、キムチ、納豆菌から作られる納豆などの発酵食品、ビフィズス菌、乳酸菌、 酪酸菌などの生きた菌を含んだヨーグルトやサプリメント。
※2 プレバイオティクス
サトウキビ、たまねぎ、キャベツ、ごぼう、アスパラガス、蜂蜜、バナナ、牛乳、ジャガイモ、ブドウ、きなこ、にんにく、トウモロコシなど (※ただし食品に含まれるオリゴ糖は少量)、オリゴ糖やデキストリン、イヌリンなどのサプリメント。
プロバイオティクスは、人の健康に働きかける生きた微生物(細菌や酵母など)の働きを解説したものであり、プレバイオティクスは、腸内に棲みついている善玉菌の増殖を促し、 腸内フローラのバランスを整える食品成分のこと(簡単に言うと善玉菌の餌になるもの)で、腸内フローラを善玉菌優勢にさせる手段になり得るものです。
しかしながらバイオジェニックスは、腸内フローラを介すことなく多種な働きを体にもたらす食品成分なのです。
体全体に直接作用することで、腸内の免疫機能を活発化したり、コレステロールや血糖や血圧を安定させたり、活性酸素を減らしたりする可能性が研究・解明されつつあり、 バイオジェニックスこそが、生活習慣病や老化の防止に有望だという考え方が広まりつつあります。
つまり、菌が生きているか死んでいるかはあまり重要ではなく、死んだ菌も含めて乳酸菌の作り出す物質、代謝産物と菌体成分が乳酸菌生産物質なのです。
腸内の免疫機能を刺激することが体全体の機能活性を促し、腸内フローラにも良い影響を与えるというメカニズムを理解し、健康に役立てていくことが大切なのです。
この乳酸菌生産物質は、人間の健全な腸内を人工的に作り出した環境下、いわば"体の外の工場"で作り出されますが、これこそバイオジェニックスそのものです。
ビタミン、生理活性ペプチド、ポリフェノール、DHAなどの食品成分もこの範疇に入りますが、いずれも単一機能であって、乳酸菌生産物質のように健康を司る統合機能は持ち合わせておりません。
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COLUMN
ニキビにも乳酸菌生産物質が効果的
■「うつ病=皮膚疾患の罹患率が高い」に着目
ニキビはうつ病や不安障害、身体醜形障害などにもリンクしており、ニキビで苦しんでいる患者さんでは、 うつ病の罹患率や自殺の発生率が高いことが多くの論文で指摘されています。
皮膚疾患は性格にもマイナスの影響を及ぼすことが知られており、アトピー性皮膚炎の患者さんでは、抑うつ傾向や不安傾向が強い、情緒不安定になり易い、 自己効力感が低い、自尊心が低い、他者を批判し易い、何でも限度を超えてやり過ぎてしまう、ストレス耐性が低い、怒りや敵意といった他者へのネガティブな感情をうまく処理できないことが多い…等の傾向があるとも指摘されています。
アトピー性皮膚炎においても、腸内細菌との関連性が以前から指摘されており、ニキビ同様にプロバイオティクスの使用によって腸内細菌叢を整えておくことで 「腸ー脳ー皮膚 相関」を介する皮膚への良い補助療法となり得るであろうと報告されています。
慢性的な皮膚疾患では、皮膚-脳-免疫系とのリンクによって、
◆不快な皮膚刺激
↓
◆中枢神経系への悪影響(HPA相関の障害)
↓
◆免疫系の障害(炎症性サイトカインなどの増加)
↓
◆皮膚におけるアレルギー反応や炎症性反応の増加
↓
◆表皮のバリア機能の低下
↓
◆不快な皮膚刺激といった悪循環が生じます。
■プロバイオティクスがニキビや酒さに効く理由
ストレスで悪化する皮膚疾患は、ニキビや酒さ以外にも、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多汗症、神経症掻破、貨幣状皮膚炎、掻痒症、乾癬、脂漏性皮膚炎、トリコチロマニア、蕁麻疹など多数知られています。
プロバイオティクスやプロバイオティクス由来の製品の局所的な使用(生菌や乳酸菌生産物質などの外用)は、様々な方法によってニキビや酒さになり易い肌にとって利益をもたらします。
第一に、もし皮膚の表面に生きたままでプロバイオティクス菌が生存することができれば、その菌株は患者さんの皮膚を保護することができます。
起因菌が皮膚に結合する部位をプロバイオティクス菌が競合阻害することで、他の有害な微生物のコロニー形成を防ぐことができるのです。
もし細菌が表皮の上で生存できるのであれば、この防護作用のメカニズムが応用できるのです。
第二に、ある種のプロバイオティクスの菌株は、抗菌力を有する物質を分泌することが示されています。
抗生物質がニキビや酒さの起因菌への抗菌や抗炎症の治療として長い時代にわたって使用されてきたように、プロバイオティクスはニキビや酒さの治療としてはユニークなメカニズムを有し、 非常に好ましい抗菌作用を発揮する代替手段となることが想定できます。
これらのプロバイオティクス菌が産生する物質は、 長期使用によって耐性を誘導するような抗生物質とは異なるため、慢性的な皮膚疾患の治療においては抗生剤よりも好ましいものになるでしょう。
第三に、ある種のプロバイオティクス菌株は、上皮細胞と接触する部分に配置された時に、炎症経路や炎症性のサイトカインの生成を阻害することができます。
慢性炎症は、ニキビや酒さにおいて主要な病態を果たしており、自然な成分による免疫調節物質はニキビや酒さの治療にとって重要な役割を果たし得るでしょう。
これらのメカニズムのいくつかは、皮膚で生き残るような生きた菌株を必要としますが、他の場合では皮膚に適用された際に皮膚や免疫の適正な機能を維持するようなプロバイオティクス菌の溶解物や誘導体を必要とするのかもしれません(=プロバイオティクス菌が生き残るよりも、その菌に含まれている成分が必要かつ重要となる)。
プロバイオティクスの経口使用は、いわゆる「腸-脳-皮膚 相関」を変化させることで、ニキビや酒さの状態に影響を及ぼす可能性があります。
プロバイオティクスとその代謝産物は腸管のリンパ組織と相互作用し、体の全免疫系の70%に近い程の免疫力を備えます。
このプロバイオティクス菌と腸管の免疫系の相互作用は、病原体、アレルゲン、共生細菌に対してどのように応答すべきかの適切な意思決定を免疫系に訓練させる上で重要となります。
経口プロバイオティクスは、皮膚の炎症性サイトカインの放出を調節し、さらに動物モデルにおけるインスリンの感受性を改善します。
ニキビの患者さんでは高炭水化物食との関連性が最近の調査で明らかにされています。
興味深いことに、ニキビ患者さんでは便秘が多く見られます。
便秘は腸内細菌叢の変化と関連していますが、乳酸菌やビフィズス菌などの健康的な細菌の低い糞便濃度、腸管の透過性の高さという所見を伴っているのです。
心理的ストレスは、細菌の異常増殖を促進し(注;small intestine bacterial overgrowth 「SIBO」と呼ばれ、ニキビを持つケースでは通常の10倍にも細菌が増殖していることが示されている)、小腸での通過時間が停滞し、腸管のバリア機能が障害されます。
同様に、ストレスは酒さにもリンクしています。
2008年のイタリアの研究では、酒さの患者さんは小腸における細菌の異常増殖が高いレベルにあることが示されました。
抗生物質であるrifaximinによって小腸の腸内細菌叢の異常増殖は正常化し、それに伴い酒さも改善し、9ヶ月にわたり維持されたといいます。
■村上医師による「皮膚とプロバイオティクスQ&A」
皮膚の表面に生きたままでプロバイオティクス菌が生存することができれば、その菌株は患者さんの皮膚を保護することができる?
↓
自分の菌以外は、一時的な生着はあるものの、基本的には生き続けることはありません。
それは腸内細菌と同じです。
だからこそ、自身の善玉菌(美肌菌:表皮ブドウ球菌など)を増やすことが重要となります。
(株)バイオジェノミクスでは世界初の「美肌菌バンク」を開設し、自身の美肌菌を採取し、増殖させて本人の肌へ戻すプログラムを行なっています。
また、この技術の皮膚疾患(アトピー性皮膚炎など)への応用も視野に入れて研究に取り組んでいます。
プロバイオティクス菌が生き残るよりも、その菌に含まれている成分が必要かつ重要となる?
↓
菌自体は先に述べたように一定期間以上は生存してくれません。
生死を問わず細菌自体の作用よりも、細菌が産生する物質がより重要なのです。
だからこそ、乳酸菌生産物質のような成分を外用する意味がでてきます。
実は乳酸菌生産物質には美肌菌を増殖させる作用があることがわかっていますので、黄色ブドウ球菌などの悪玉菌の増殖を妨げる効果なども期待されています。
例えば「美肌菌バンク」などで美肌菌を増殖させると肌では保湿力もアップします。
このあたりはかなりホットな話題でもあります。
ご興味ある方は下記の論文の概説も参照を。
「常在細菌と皮膚の自然免疫防御システム」
G a l l o R L , N a k a t s u j i T . J I n v e s t D e r m a t o l . 2 0 1 1 J u n 2 3 .
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3、長寿を望むのであれば、この善玉菌サプリメントを飲むといい!
酪酸菌と書かれたサプリメント、
以前からドラッグストアなどでも販売されているので、ご存知の方も多いと思います。
■酪酸菌とは善玉菌の一種
この酪酸菌、医療機関では「ミヤBM」という名称で掌蹠膿疱症などの処方薬としても処方されています。
他の善玉菌と比べた特徴としては、「胃酸で殺菌されにくく腸まで届きやすい」「抗生物質に対して耐性を有している」です。
普通の乳酸菌は大部分は胃酸により善玉菌パワーが喪失してしまいますが、こちらはそうではないようです。
その他にも「がん細胞の発育抑制」「潰瘍性大腸炎の予防」…と免疫力を強化する作用も強いと。
腸内で発育して有機酸を生成、腐敗や異常発酵の元となる有害細菌の発育を抑制する…と。
■日本各地の長寿の腸内細菌を調べたところ…
しかも私の以前のメモによると、雑誌「週刊ダイヤモンド」での「薬のウソホント」といったような特集で辨野 義己さんという農学博士の面白いインタビュー内容が掲載されていました。
日本各地を回って長寿の方の便を採取して腸内細菌を調べたところ、彼らにはなんと「酪酸産生菌」という善玉菌が非常に多い傾向があると!
この酪酸菌、免疫力がアップするだけあって、どうも善玉菌の中でもとても長寿と関連が深いことがわかりました。
長寿、良いですね!
個人差はあるのでしょうが、このコロご時世だからこそ積極的に摂っていきたい善玉菌でもありますね。
(以上)